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資料室

「クリング通信」No.14
今回はアブラハムのお話

●旧約聖書と新約聖書
聖書には「旧約聖書」と「新約聖書」があります。 紀元前約800年前〜紀元後100年くらいの間に書かれています。
「旧約聖書」は、イエス以前の何千年にも渡るイスラエル民族の古い歴史と、 その歴史を通して神が古くから約束したものを伝える書物で、ヘブライ語で書かれています。
「新約聖書」は、2000年前(正確に言うともう少し前)に誕生したイエス・キリストの生涯や言葉、さらに弟子たちのことやその働きを記しています。ギリシャ語で書かれています。

旧約・新約とは、神との契約を表しています。
たとえば、大洪水の後、 神はノアとその子孫・箱船から出てきたすべての生きものたちと契約を結びます。
「これからのち、洪水によって地を滅ぼすようなことはしない。
この世が続く限り種まきと刈り入れ、 寒さと暑さ、夏と冬、昼と夜とがいつまでも続くようにしよう」。
そしてその契約のしるしとして虹をかけました。

「レクイエム」 Quam olim Abrahae promisisti et semini ejus.  のアブラハムは「旧約聖書」に出てくる人物です。
神とアブラハムとの契約が、このフレーズのもとになっています。

●アブラハム、75歳でカナンへ行く
アブラハムはヘブライの民のひとりでした。
チグリス川とユーフラテス川にはさまれたハランという地に住んでいました。 羊と山羊、らくだとろばの群を持ち、大勢の召使いがいました。

このハランの地で神はアブラハムに言いました。
「この土地とおまえの一族から離れて、私が示す場所へ出て行きなさい。 私はおまえを大きな民族の祖先としよう。
おまえを祝福し、おまえの名前を高めよう。・・・・(後略)」。

そこでアブラハムは、妻のサラと亡くなった弟の息子ロトと共に、
すべての財産と召使いと連れ出発しました。 このとき、アブラハムは75歳。
カナンを通り抜けシケムまで行きました。
そこで神が顕れアブラハムに言いました。
「おまえの子孫たちにこの土地を与えよう」。
アブラハムはそこに神のために祭壇をつくりました。
その後、アブラハムはロトと別れカナンの地に定住します。

神がまたアブラハムに言いました。
「おまえが今いる場所から、北、南、東、西を見なさい。 おまえの目の届く限りの土地を、おまえとその子孫に永遠に与えよう。 私はおまえの子孫を大地の砂つぶのように増やそう。 立ち上がってこの地方をどこでも自由に歩きまわりなさい。 私がこの地をおまえに与えるのだから」。

アブラハムが99歳になったとき、神が彼の前に現れて言いました。
「私は全能の神である。私に従って歩み、よいこと、正しいことをしなさい。
私はおまえとの間に契約を結ぼう。 これが、私とおまえとの契約である。
おまえは、多くの民族の父となる。 王たちはすべておまえの子孫から出るとことになろう。
私の契約は、私とおまえ、そして私とおまえの子孫たちすべてのものとであり、 どの時代の人間にとっても永遠に変わらない契約である。 私はおまえの神、おまえの子孫たちの神であるのだ。
おまえとおまえの子孫たちに、今は旅びととして住んでいるこのカナンの土地を
(筆者注:地中海とヨルダン川の間の土地。 つまり、現在の中東紛争のタネはこの時に始まっている。)永遠に与えよう。(中略)
おまえの妻サラを祝福し、ひとりの息子をさずけよう。 その子をイサクと名づけなさい。
私はその息子と契約を結び、をそれを彼の子孫たちとの永遠の契約としよう」。

●アブラハム、ひとり息子を犠牲にする
イサクが大きくなったとき、神はアブラハムに言いました。
「アブラハムよ! おまえの愛するひとり息子のイサクを、 私が命じる山の上で生贄としてささげなさい」。

アブラハムは準備を整え目的の山の麓まで来ると、召使いを待たせ、 息子に生贄用の薪を背負わせ、自分はナイフと火を手に進んでいきました。
途中、イサクが尋ねました。
「お父さん。薪と火はあります。でも、生贄の子羊はどこにいるのですか」。
アブラハムは答えました。
「息子よ。主は、生贄の子羊を必ず用意して下さるのだ」。

目的の地までやってくると、アブラハムは祭壇をつくり、薪を積み上げると、 息子のイサクをしばり、祭壇の薪の上に横たえました。
アブラハムがナイフに手をのばし、我が子を生贄にしようとしたとき、 天使がアブラハムを呼びました。
「アブラハム!アブラハム! 息子を手にかけてはいけない。 彼を傷つけてはならない。
おまえは、私の声に聞き従い、おまえのたったひとりの息子でさえも、 私にささげることを惜しまなかったからだ」。

アブラハムが周りを見ると、 一匹の牡羊がやぶに角を引っかけているのが見えました。
アブラハムはその羊をとらえ、生贄としてささげました。
再び天使が呼びかけました。
「おまえは、神の言葉に従った。 おまえは自分のたったひとりの子さえも惜しまなかった。 だから、わたしは、おまえを大いに祝福しよう。 おまえの子孫を天の星のように、浜辺の砂のようにふやそう。 おまえの子孫によって、地上のあらゆる民が祝福されるだろう。 おまえが私の声に聞き従ったからである」。

●西洋音楽の歌詞には、わからないことがたくさんあります。
キリスト教文化外の人間には、(私もですが)仕方がないことと思います。
そこでおすすめは、子供用の聖書を読んでみること。
今回は、こぐま社の「子供に語る聖書」をもとにいたしました。
また、詳しい方はどうぞいろいろと教えて下さい。

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